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私も主人も特撮ヒーローものを幼少のころからあまり興味がなかったこと。
加えて娘しかいない我が家では、仮面ライダーと無縁の生活を送っています。
仮面ライダーという名前は知っていても、目が大きくて丸い。黒い人みたいのをたおす?ベルトがある。。。という情報の少なさ。娘の周りにも特撮ヒーローものが大好き!という男の子もあまりいないのですが、男の子が二人いる幼馴染みの友達にたまに会うと、「遊びは戦いごっこ。毎日剣でたたかれる。本気で痛い。いつも私は悪役。怒りすぎて声が枯れる(T T)」とのこと。お疲れ様です。
この「ぼく、仮面ライダーになる!」の表紙を見たとき、仮面ライダー?こんなに可愛らしかったかな?もっとリアルで雄雄しい感じだったような。。。と不思議に思い読み始めました。すると、確かにあの「仮面ライダー」なのですが、カラフルでとっても優しい色合。
しかも、変身するのは、主人公の幼稚園児かんたろうくん!仮面ライダーが大好きで大好きでたまらないかんたろうくんです。
牛乳パックで仮面ライダーベルトを手作りしたり、自分の自転車をダンボールで仮面ライダーバイクに変身させたりと日々、仮面ライダーになるべく努力を惜しまない。
そんなある日、かんたろうくんが園へ行くと、いつものようにゴンちゃんが「いいか、これはオレさま一人のものだからな!」と、まさしくジャイアン的な発言をしています。
そんなゴンちゃんを許せないかんたろう君ですが、ゴンちゃん(ジャイアン)目の前に、仕返しされるのでは。。。周りのみんなにもいじめられるのでは。。。と不安で、とめることができません。
そこでの一文
「だけど、こんなとき、仮面ライダーだったら どうする?」
かんたろう君は勇気をだして、ゴンちゃんに向かいます。すると、かんたろう君が仮面ライダーに大変身!だけど、変身してもまだ怖いかんたろう君。そこでまた、
「どうしよう どうしよう どうしよう… どうする?」
という一文。
かんたろう君は、ぼくしかいない!と立ち向かいます。
男の子に勇気を与えてくれる1冊だと思います。
子育てをしていると、ついつい「あーしなさい。こうしなさい。」と口癖になってしまいます。
教えなければ、言わなければ!とお小言ばかりを言っては疲れたり、子どもも聞かなくなって、最後には「言うことききなさ〜い!」なんて怒ってしまいます。はぁ。
でも、この
「だけど、こんなとき、仮面ライダーだったら どうする?」
「どうしよう どうしよう どうしよう… どうする?」
の一文を読んだとき、子どもにどうする?どうしたらいいと思う?って最近聞いてないな〜とふと感じました。娘も5歳。考えもしっかりしてきて、お喋りもますます盛んになっています。
子どもの純粋な心が、大人以上に「正しい答え」を出すときもあって、はっとさせられる時もしばしば。今度、叱るときには、「こんな状態だけど、○○ちゃんはどうしたらいいと思う?」と言えたらいいなと思います。言えるかな。そんな余裕あるかな。。。とりあえず今日は頑張ろう。
言われた事を素直に聞いて、言われたようにやる。事も大事だろうけれど、自分で判断・考え、自分で答えを見つけていく力。もそれ以上に大事だと思いました。
リビングにこの本を置いておいたら、娘が「あ!仮面ライダー!」といって、一人でくすくす笑いながら、一気に読んでいました。
プリキュアの前にやる特撮ヒーローもののテレビを見せたら5分でチャンネルを変えた娘。
悪者の怪獣のリアルさと実写での戦闘シーンがどうも受け入れられない娘。でも、この可愛らしい絵のタッチとかんたろう君の優しいけれど男らしい所。そして、絵の中にチョコチョコでてくるショッカー見つけが楽しい様子。
男の子目線。女の子目線でそれぞれが違う楽しみ方のできる1冊だと思いました。
よく見る仮面ライダーとは一味ちがう仮面ライダーをぜひ、楽しんでみてください。