あたまにつまった石ころが

あたまにつまった石ころが

著/キャロル・オーティス ハースト 出版社/光村教育図書

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「大好きで大好きで、ずっと夢中になれるもの。ありますか?」

子どもの頃から石ころが好きで好きで大好きだった作者のお父さんのお話。実話です。
かわった石ころ、きれいな石ころ、珍しい石ころ。色んな所へ探しに行っては、拾って磨いて飾ります。
周りの大人たちからは、「そんな石ころ、売れやしないよ。君の頭には石ころがつまっているんだな」と笑われ言われても、「そうかもね。それよりこの石ころをみてごらん。」と石ころの話しをするくらい。
そんな主人公が、最後に博物館の鉱物学部長になります。
単に、好きなことをずっとずっと続けてきたから報われた。夢が叶ったというものではなく、周りにどんなにからかわれても、社会が生きにくい時代だったとしても、諦めずに、その時その時を懸命に働き生きるということ、それと、好きなものへの変わらない情熱。好きなことを学ぶ貪欲な姿勢。そうして生きていく姿に、博物館の鉱物学部長というものが後から付いてきたものだと思います。
実話だとしり、主人公目線から、子どもである作者目線から、思わず2回読んでしまう一冊です。

大恐慌がおき、物が売れなくなり、仕事がなくなり、、、そんなときでも主人公は一生懸命仕事を探し、どんな仕事も引き受け、そして空いた時間に石を眺め石の事を学びました。
社会に出て仕事をする時、子どもの頃から見てきた、親のひたむきに一生懸命働く姿や学ぶ姿というものは、とても大きな存在だと思います。
どんなに声を大にして、「勉強しなさい」「働きなさい」「りっぱな仕事に就きなさい」「将来、しっかりした社会人になるために、頑張りなさい!」と言っても、何百回言っても、親のひたむきに働く姿。学ぶ姿。には敵わないと思います。

最初の質問、
「大好きで大好きで、ずっと夢中になれるもの。ありますか?」
に即答できる人には、そのままでいい!周りがなんと言おうとも、大好きなものを大切にもっともっと学べばいい!と背中を押してくれる1冊。
う〜ん。なかなかないなぁ。と答えに窮する人には、これほど夢中になれる何か。自分もみつけてみようかな。と思える1冊だと思います。
「大好きなこと」への学びが仕事に直結することはなくても
「大好きなこと」への学びが自分の人生を豊かにすることは間違いないと思います。


「だいすきで だいすきで ずっとむちゅうになれるものは ありますか?」
このえほんの しゅじんこうは こどものころから いしころがだいすきです
おとなになってからも けっこんしてからも おじいちゃんになっても
ずっとずっと いしころが だいすきで いしころの けんきゅうをしました
そんな いしころがだいすきでだいすきな おとこのこの おはなしです
みんなは なにが すきですか?

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